少年窃盗団

  • 2011/06/06(月) 21:30:26

みんなで漫画描いたよ。↓画像クリックで原寸大表示するよ。お姉さんいなくてごめん。
もう一人おる

 ◆夏漫画企画2011〜気持ち良い事〜 / 人妻集団
同一テーマ「夏」を合言葉に同志たちが持ち寄った短編集。
おそらく他の誰よりも僕が一番この集団犯行を楽しんだと思うので、それぞれの作品についてなどつらつら語ってみよう。

 夏の終わり、夜の町を歩くということ。/タイペ
普通の人生からこぼれ落ちてしまった人の話。
主人公の語りで進み、小さな発見をもって静かに幕が下りる。
「人間らしさが取り戻されていく」という台詞がさらりと出てくるけれど、相当こわくて寂しい情念を内包していると思う。胸を打たれた。

タイペさんの作品は他に「残尿執行猶予中」があり、こちらは本当にもう素晴らしい残尿感でメロメロにしてくれる。
一見の価値ありと言い切ろう。


 おごそかにそれを言え/虚無子
性行為や薬物や死が、軽薄で無軌道な少年少女と重ねて描写される話。
緻密に描かれた画面は美しくも冒涜的で、確たる存在感をもって読み手の眼前に突きつけられる。
説明もなく突き放された距離感、カラスを想起させるような処刑人など、個人的な好みにもガッチリはまってカッコいいと感嘆してしまう。

キモスさんのヤングワロス作品「18000回の死」も近いノリの背徳漫画なので、そちらも全力をもってオススメする。


 夏の魔物/学
僕の描いたやつ。ひと夏の友情もの。
魔法陣グルグルにあった、「魔法で友達をつくっちゃった!」って話と、「死ぬ程洒落にならない話を集めてみない?」にある「着物の少女」が大好きで影響された。と言うかパクった。
短いページに起承転結を詰め込む事を最も重視したので、分かりやすさやテンポの良さは犠牲になってると思う。
コメントで好きって言って下さって、ありがとうございます。嬉しかった。


 兆し/のむぎの姉
夏の日の情景。
のむぎ姉妹による姉妹作品として見ると面白いので、詳しくはのむぎさんの方に書いた。
シンプルですっきりした画面構成と描写でスラスラ読める。
というかお姉さん漫画上手いじゃないですか新都社で連載して下さいよと思わずにはいられない。


 good-bye/砂糖
男女と別れ話と、永遠に続くような日常風景。
砂糖さんらしい情緒的で断片的な作品。
するりと通り抜けてゆく一陣の風のような透明感や軽快さ、女性のおっぱいの量感が目に楽しい。
ドロドロしがちなテーマでも爽やかに描写してしまうのは、この作者さんの最大の魅力かもしれない。

「オフロデクラゲ」が物凄く好きだったけれど、消えてしまったものは仕方ない。
現在はヤングで「そりゃご自由に。」が実に自由に連載されていて、砂糖さんの持ち味をキラリキラリと覗かせている。


 夏の傾斜/ぐんざん
こどもたちの夏。綺麗なぐんざんの比率高し。
圧倒的なまでの児童期への憧憬と、小さな秘密(主に性的なやつ)の描写はいつも通りのぐんざんであり、彼が健勝である事を濃密に物語る証左だ。
ぐんざんには妄信的な信奉者、あるいは敬虔な研究者とも呼べる人たちがついてまわり、僕もその末端を構成する者と言えるが、とにかく僕らの待ち望んだ、有機物をろ過して液体化するようなぐんざんという現象を確認できたのは喜ばしい限りだ。

ぐんざん氏は「夏蝉は鳴いた」の方でも夏らしい作品を描いている、あるいは描いていた。
こちらも混じり物無しのぐんざん100%なので、飢えたる者どもへの福音となるであろう事は疑いようも無い。


 蚊/のむぎ
夏の日の情景その2。
児童文学的なかわいさと、のんびり流れる空気感でほわほわする作品。

先の、のむぎ姉と合わせてワンセットで見ると非常に面白い。
共通しているのは、どちらもなんてこと無いありふれた日常を描写しながら、季節感を強烈に匂わせる内容である事。ラストは主人公と親しい人物が携帯によるやり取りをして終わる事。
それらに反して、この2作品には対比的な要素もあり、それぞれ昼と夜、蝉と蚊、同性の友人と恋人(もしくは異性の友人)、となっている。
これだけ近い要素を持つ2作品だが、描写のタッチやページから来る雰囲気など、作者が異なる事で全く違う印象を受けるのがとても面白い。
のむぎ姉妹(または姉弟)ならではのコンビネーションだろう。

また、のむぎさんの他の作品「コンビニ弁当は腐らない」は心に響く素敵な作品である事も、付け加えておこう。


 最後に。
個人的に大好き過ぎてゴロゴロしなきゃやってられないくらい大好きな人たちがひとつの場所に集まり、ひとつの作品集として形に出来た事が本当に楽しくて何度もジャンプしました。
今回の企画を立ち上げ、取りまとめて下さった幹事様、並びに参加して下さった方々、読んで頂いた皆々様に感謝の念と畏敬と、あとほんの少しの悪意でもってささやかなイタズラを。
ありがとうございました。

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